冬の季節のお悩みは、乾燥だけではありません。
女性の方で特に多くの方が悩まれているのが”冷え”。”冷え”は肌にどのような影響を与えるのでしょうか。
◆冷えの原因とは?
人間の身体には、体温を平均36.5℃に保つ働きがあります。
そしてその働きは、外気の気温によって異なります。
≪体温調節機能≫
⇒暑い時季・・・血流促進(体内の血流を促進して血管内に摩擦熱を起こし、体外に熱を放出する)、発汗(汗をかき気化熱の蒸発とともに体温を下げる)
⇒寒い時季・・・血流抑制(血流の流れを鈍くすることで摩擦熱が起きないようにし、体外に熱が逃げないようにする)、発汗しにくい
体温を一定に保つための働きではありますが、寒い時季に血液循環が鈍くなることで体の隅々まで血液が巡りにくくなります。
血液は体中の細胞すべてに栄養や酸素を届ける役割があるため、血液循環が鈍くなると栄養も行き渡りません。
肌や髪に栄養を届けている血管は心臓から遠い位置にあるため、特に血の巡りが悪くなりやすい寒い時季に関しては、体の末端まで栄養や酸素が行き渡りにくく、肌荒れを引き起こしやすいとされています。
血行不良によってターンオーバーが低下すると角質層が厚くなりやすいため、角質層内の水分量も減少し乾燥を招きます。
そして、この乾燥が肌荒れを招く要因となるのです。
◆血行不良を解消して冷えない身体づくりを
寒い時季に血流が鈍くなることは仕方のないことですが、いかに自分で血液の流れを促進させるかが大切となります。
①お風呂に浸かる
お風呂に浸かることは身体をリラックスさせるだけでなく、血液の循環を良くし、老廃物を排出する効果もあります。
さらに、夜に入る場合は睡眠モードに切り替えることも出来るため、熟睡することも可能です。
41℃以上の熱めのお湯は交感神経(興奮や緊張している時に働く神経)の働きを高めて神経を覚醒させます。
朝、目を覚ますために熱めのシャワーを浴びる、お風呂に浸かるなどすると良いでしょう。
夜は体温が高いと眠れなくなってしまうため、熱めのお風呂に浸かる際は就寝1時間前までに済ませましょう。
反対に、ぬるめのお湯(38~40℃)に入ると副交感神経(リラックスしている時に働く神経)の働きが高まりリラックスできます。
長時間入浴しなければならないといった決まりはなく、全身浴で10~15分浸かれば十分です。
睡眠時間をけずってまで長時間浸かる必要はありませんので、早めに就寝しましょう。
②運動し筋肉を動かす
激しい運動をする必要はありませんので、ストレッチやウォーキングなどの有酸素運動を取り入れてみましょう。
入浴のように外から温めるだけでなく、身体の中から熱を作ることで代謝アップに繋がります。
通勤時に一駅分歩く、普段から階段を使うなど、日常生活でできることから始めてみても良いですね。
③食事で温まりましょう
生姜やにんにくなど、身体を温める食材を積極的に取り入れましょう。
ただし、生姜は生のままだと身体を冷やすことや、加熱することで熱を作り出すことなど特徴がありますので、調理の際はそういった点に注意しましょう。
また、生野菜は身体を冷やすことに繋がりますので、温野菜や煮物にしていただくと良いでしょう。
頭痛、肩こり、消化不良、むくみ・・・など、身体の不調が冷えからきていることがありますので、根本の冷えを改善することで症状が和らぐ可能性があります。
冷えは身体の不調を招く要因です。冬はもちろん、年中冷えないように意識することが大切です。